全部が嘘になっていく

なるべく些細な嘘でもつかないように心がけていた。

 

でも甘かった。

結局僕は嘘つきになっていた。

と、言うのは自分でも無意識だったが、自分の口癖の中に「今度」という言葉があった。

口癖であるだけであれば、特に問題はなかったけれど、僕は「今度○○してやる」といったまま、そのままやらない事が結構あったようだ。

 

勿論最初からそのつもりが無くて逃げる為に「今度」と言っている訳では無くて、

「今は無理だけど、今度やってあげるよ」という意味である。言葉の通り善意からくるもので別にその行動する事自体が嫌という訳でも無い。

 

例えば別の日に向こうから「前いってくれた件、今お願い出来る?」って言ってくれたら応えていただろうが、してもらう側の人間からそんな事なかなか言い出しにくいものだ。

 

だから一週間以内に出来ないような事であれば、安易に口にしない方がよっぽどマシだ。

 

30年とか生きてくると、会って間もない相手であっても、その相手が嘘つきか嘘つきじゃないかというのは少し話しただけでも分かってくる。

少しの会話の中でも、相手の言葉に説得力の有無を読み取る事、もしくは肌で感じる事が出来てくるものだ。

 

僕はそういった言葉に重みがあるかないかの違いは、その相手が普段口にしている言葉に対して忠実になっているか否かの違いだと思っている。

普段から嘘をつくのが癖になっている人間の言葉はやはりペラい。

 

とはいえ、自分も無意識のうちにそっち側の人間になっていた。

いま気づけたのがせめてもの救いだと思い、言った言葉に責任を持つように心がけたいと思う所存である。